日本国内で、最も栄誉ある全日本剣道選手権。その第52回大会を制覇したのが、鈴木剛氏です。体格に恵まれているわけでもない同氏が頂点に登り詰めた、剣道の強さとはいかなるものなのか。本書は、相手を洞察し戦略を立てて勝利に結びつけるための、鈴木氏の剣道を一冊にまとめました。巻頭インタビュー 剣道で試合に勝つ意義と強さを身につけた―その先にあるもの第1章 五分の状況から一本に結び付けるための戦略第2章 一本を取りに行くべき状況での戦略第3章 相手が攻めてこなければいけない状況での戦略第4章 上段の相手に対する戦略第5章 打突の好機を逃さずに一本を取る攻略法第6章 有効打突の要件と反則行為武道の中でも、とりわけ剣道は競技色が強くないため、他の武道と比べ、試合に勝つことを目的とした指導、あるいは教本が多くありません。剣道では技術そのものも必要ですが、その技を出すまでの過程や状態、考え方、相手との駆け引き、戦略などが重要です。本書は、過去に国内の剣道日本一決定戦である全日本剣道選手権を制覇したことのある、千葉県警の鈴木 剛氏を監修に迎え、打突そのものの技術ではなく、試合における相手選手との状況に応じた戦い方や考え方、駆け引き、戦略の立て方などを解説した書籍です。剣道の試合時間を通して、いかにして相手を制し、崩し、また相手の読みを外して一本に結び付ければいいのかを、鈴木氏の豊富な経験を元にシチュエーション別に徹底解説していきます。もちろん、試合では常に攻め勝っているとは限りません。また、一本を先取され、追い込まれる状況になることもあり得ます。そのような状況においても、冷静に相手の剣道を読み、裏をかいて一本に結び付ける考え方、戦略の立て方などにも言及しています。剣道は『勝つ』ことだけが目的ではあ
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