昭和20年代、山村地域の村おこしとして生産がはじまり、以来、深く地元で愛され続ける岐阜のご当地名物「明宝ハム」。手間を惜しまぬ昔ながらの製法を貫き、今もなお、大量生産されることのない稀少な味わいです。岐阜県民なら誰もが知るオレンジ色のパッケージの「明宝ハム」は、まさに村の歴史とともに歩んできた岐阜の名物グルメです。美濃の北端、郡上市の中心部からさらに車で30分ほど山奥へと進んだ、清らかな吉田川が流れる緑豊かな山村、岐阜県郡上市明宝地区。明宝村の地名も、当初「明方村」だったものが、平成4年に、地域の宝に…という願いのもと作られたハムの当て字を採用して「明宝村」に改称されました。そんな地元愛にあふれたハムのルーツは、製造開始の昭和28年当時、食品の入手が困難であった山間部の人々に、不足しがちな動物性たんぱく質を補い、地域の畜産業の活性化を目的とする村おこしのために作られたプレスハムでした。肉の解体から成型、殺菌、品質検査まで、ほとんどの工程が人の手や目を頼りに行われるという基本的な製法は、60年以上経った現在もほぼ変わっていません。原材料は良質な国産豚肉のみ。専門職人が原料の豚肉を1枚ずつ目で確認しながら手作業で解体、余分な脂や筋を取り除き、細かく均一に切り分けたものを数日間熟成。その後、ミキサーで撹拌・調味したものをパッケージに充填し、型にはめたものをボイル殺菌して完成させます。食品添加物の使用も必要最低限にとどめ、肉の食感と旨みをそのまま残した芳醇な味わいは、人々の思いや村の誇りがあふれる、他にはない誠実なおいしさです。私がおすすめします岐阜県民であれば、誰もが「明宝ハム」と聞いただけで、このオレンジ色に独特の凸凹のあるパッケージや、テレビCMを思い浮かべられるほど有名なブランドです。一般的なハムとくらべても肉感が重厚で食べごたえしっかり。塩気が効いているので、そのままスライスしていただいても、焼いても肉汁が溢れ出すおいしさ。ごはんにもお酒にも相性抜群です。 JAL客室乗務員 太田沙織岐阜県本巣郡で生まれ、高校卒業まで岐阜県で過ごしました。地元の味が大好きで、帰省した際は地元でしか手に入らない食べ物や調味料を購入し、自宅でも楽しんでいます。趣味は格闘技観戦で、休日は会場へ足を運び、大きな声を出して応援することで気分をリフレッシュさせています。最近では女性に人気の格闘技系のエクササイズ教室もあるそうなので、機会があればチャレンジしてみたいと考えています。> ふるさとの大切にしたい逸品
贈り物のコンシェルジュ リンベル