卒業証書の数だけ、物語がある。5人の作家が「卒業」をテーマに描く、YA世代に贈るアンソロジー。小林深雪『卒業までの24時間』……東京に住む高校三年生の若葉は、突然彼氏の孝之から、京都の大学に行くと告げられる。勝手な決断に傷つけられ、口を聞かないまま、卒業式前日を迎えていた。このまま離ればなれに!? 残された時間は、たったの24時間! 他にも、福田隆浩『アフロとチビタと青空と/石川宏千花『牛嶋のはなうた/河合二湖『ガラスの教会、銀の竜』/如月かずさ『りんちゃん先生にさようなら』を収録。・小林深雪/『卒業までの24時間』……東京に住む高校三年生の若葉は、突然彼氏の孝之から、京都の大学に行くと告げられる。勝手な決断に傷つけられ、それ以来口を聞かないまま、卒業式前日を迎えていた。このまま離ればなれになってしまうの? たいせつな恋を思い出にしないために残された時間は、たったの24時間! 若葉は、友人の助けを借りながら、孝之に素直な思いを伝えようとするが……。・石川宏千花/『牛嶋の鼻歌』……ぶかぶかの制服に、大きな頭と小さな体。くわえて牛嶋には、鼻歌ぐせがある。1年生のころ、いじめを受け、3年生のクラスでも浮いている牛嶋を、唯一気にかける主人公は、牛嶋が持つ才能に気づいていく。近くて遠い、もどかしい人間関係をえがく。・河合二湖/『ガラスの風船』……・将来は中学か高校の先生になる。小さい頃から変わらない夢をもっていた桃子は、無事、第一志望の県立高校に合格する。喜ばしいはずなのに、どこか気持ちが晴れない。それは親友のあゆみから「ピアニストを目指す」という告白を聞いたためだった。自分の夢が急にちっぽけに感じた桃子は、卒業式のあと、町へ飛び出す。そして、すべてを火に変えるというドラゴンの指輪にひかれ、謎の男
Honya Club.com